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『誰先愛上他的 先に愛した人』台湾LGBT映画 同性愛と家族の葛藤を描く最高の台湾映画

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2018年公開の台湾LGBT映画です。台湾人彼女(別れてますが)と台湾にいる時に一緒に観た映画です。以下内容ネタバレとなっています。

キャスト 

宋正遠(陳如山):裕傑の彼氏で三蓮の夫、病気で亡くなる

高裕傑(邱澤):ゲイで病気で亡くなった正遠の彼氏

劉三蓮(謝盈萱):正遠の妻で呈希の母親

宋呈希(黃聖球):正遠と三蓮の息子

 

あらすじ

宋正遠が病気で亡くなった。保険金受け取りがゲイの彼氏・高裕傑に変更されているのを知り、妻である劉三蓮が激怒し息子・宋呈希を連れて高裕傑の家に乗り込む。全く悲しんでいる様子のない柄の悪い高裕傑を見て、息子は「自分の父親はこいつのどこが好きだったのか」と真実を知りたくなる。と同時に、口うるさく、保険金に執着する母親との生活も嫌気がさし高裕傑の家に居座り、行動を共にするようになる。

 

ネタバレ内容

保険金の受取人が夫の彼氏に変更になっていたことに激怒し、家に押しかける妻

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息子は父親が死んでも全く悲しんでいる様子もなく、柄の悪いチンピラのようなこの男のどこを好きになり自分たち家族を捨てたのか知りたくなる。口うるさい母親との生活からも逃れるようにこの男の家に転がりこみ、共に行動をするようになる。

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しかしこの男に尾いて行動するようになり、悪い人ではないのかもしれないと感じ始める。

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距離を取りながらついて行く。「他是壞人(悪い人だ悪い人だ)」と言い聞かせるシーン

母親は旦那を奪った男に息子まで奪われたが、息子が心配で男の部屋に来ては汚い部屋の掃除やご飯を持ってくるようになる。

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そんな時に男の母親が来て彼女であると勘違いをされてしまう。男の母親は息子がゲイではないかと心配しており、女性の存在を知り安心したと感謝されてしまい言い出せずにいた。

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母親は愛する夫だけでなく、保険金まであの男のものになるのは許せなかった。男の所属する劇団に乗り込み怒鳴り散らしていたところを息子に見られ、息子には「お母さんはなんでそんなにお金ばかりなんだ」と責められる。

その帰り道、お酒を買い神社へ行く。泣きながらお酒の瓶片手に神様に「良い人には良いことがあるんじゃないの?私はまだ足りない?それとも私は良い人じゃない?」と問いかける。「なら、悪いことしてやる」と言い、翌日あの男の母親に息子が同性愛であり、私の夫を奪ったことをバラしてしまう。

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夫婦と男の経緯

劇団に所属している男と交際していた頃に、のちに結婚する妻と知り合う。男を愛していたが、世間体もあり、女性と普通の結婚をすることに決め、男とは別れ結婚、一人息子を授かる。

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女性との結婚のため男に別れを告げる


しかし夫は自分が病気で先が長くないことを知り、人生の最後を最愛の彼氏と過ごすことを決め、妻と息子を置いてあの男の元へ戻った。

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戻ってきた病気の彼を男は必死に看病した。男は売れない劇団員の俳優で愛する彼のために入院費や手術費用を工面するために内緒でヤクザからお金を借りていた。

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それを察した彼は自分が死ぬ間際、保険金の受取人を家族から借金までして看病してくれた男に変更していたのである。

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劇団の公演の日、ヤクザから借りたお金が返せずにいた男はついにヤクザから足を曲げられてしまう。息子と母親が救急車を呼び病院に連れて行くが、男は大事な公演に足を引きずりながら向かう。

その演目は男と亡くなった彼氏の思い出の演目であったと同時に、母親は亡くなった旦那と出逢うきっかけになった演目であった。男の大怪我を負いながら必死に演じる姿を見て、旦那を取られ、保険金も奪った男だったが、愛し合っていた男二人の関係を感じ、どこか気持ちに区切りをつけられたのであった。

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拍手を送るシーン

公演後に息子が同性愛者だと知った男の母親も花束を持って登場する。

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その後・・・息子は男の元を離れ、母親は旦那を奪った男に保険金を渡し、以降は男と関わることはなくなった。息子も母親と上手く付き合っていけるようになった。

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個人的感想

思春期真っ只中の息子と口うるさいTHE台湾人お母さんのやりとりや、一見チンピラのようなゲイの男と亡くなった彼氏のシーン。愛する人を看病して看取って、本当は誰よりも悲しいけれど、母子の前ではその様子は見せない男。どの場面も好きでした。

その中でも、旦那を男に取られた妻の回想シーンと神社で酒瓶片手に泣きながら神様に訴える場面が切なく描かれていてとても良い映画でした!本当は保険金だけじゃなく、愛する旦那を男に取られた妻の行き場のない気持ちを一人で抱えているのに、息子にはそんな母親が保険金だけで騒いでいるように映ってしまっている。その描写がとてもよかったです。

 

日本語タイトルは「先に愛した人」らしいです。中国語勉強にはちょうど良いレベルの映画でもあると思うので見かけたら是非!台湾映画で一番好きかもしれません!

 

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